劣化雑音音声知覚に関連する脳内活動 : functional MRIによる研究(聴覚・音声・言語とその障害, 一般)
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概要
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本研究では, 周波数情報が劣化されているが理解可能な音声「劣化雑音音声(noise-vocoded speech sound)」の知覚機構を調べることを目的とし, functional MRI計測をおこなった. 劣化雑音音声は音声信号の振幅包絡を保存しつつ帯域雑音に置換した合成音声である. この音声は短期間の聴取訓練後によって理解可能となり, また, 基本周波数や倍音構造を持たないにも関わらず, 幾らかの韻律知覚が可能となる. このことは, 脳可塑性により新たな音声知覚機構が獲得され, 振幅包絡を手がかりとして必要な情報が脳内で再構成されている可能性を示している. 実験の結果, 通常の音声知覚は上側頭回のみを賦活させるのに対し, 劣化雑音音声知覚は上側頭回に加えて島皮質, 補足運動野, 前帯状回, 視床など領域を賦活させることが分かった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-02-24
著者
-
橘 亮輔
同志社大学大学院工学研究科知覚・認知機構研究室
-
力丸 裕
同志社大学生命医科学部
-
力丸 裕
同志社大学 生命医科学部
-
力丸 裕
同志社大学工学研究科
-
Tachibana Ryosuke
Department Of Knowledge Engineering And Computer Sciences Faculty Of Engineering Doshisha University
-
橘 亮輔
甲南大学 知能情報学部
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