認定看護師の役割ストレスに関する研究 : 現状及び関係する特性に焦点を当てて
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概要
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研究目的は、認定看護師の役割ストレスの現状及び関係する特性を解明し、認定看護師が役割ストレスに対する知覚を低減し、活動を継続するとともに、その機能を発揮することに向けての課題を検討することである。文献検討に基づき構築した概念枠組みは、認定看護師の役割ストレスに関係する可能性の高い36変数を含む。測定用具には、日本語版NIOSH職業性ストレス調査票と認定看護師特性調査紙を用いた。7分野の認定看護師1,031名に研究協力を依頼し、承諾を得た524名を対象に、郵送法による調査を行ない、478名(91.2%)より回答を得、有効回答470部を統計学的に分析した。結果は、対象者の役割ストレス尺度得点が、平均55.2点(SD=11.8)であり、役割ストレスを強く知覚する傾向にあることを示した。また、役割ストレスと【複数役割の兼務状況】、【専門分野の活動に必要な能力】、【研究成果活用状況】等の20変数の間に統計学的に有意な関係があることが明らかになった(p<. 05)。これらの変数に関する結果は、役割ストレスに対する知覚の弱い認定看護師が、専従者であり、対人関係やコミュニケーション能力に自信があり、看護実践に研究成果を活用しているといった特性を備えていることを示した。考察の結果は、認定看護師の役割ストレスの低減、活動継続と機能発揮に向け、「専門分野の活動に必要な能力の向上」、「認定看護師の役割に対する理解と価値づけの深化」等の7点の推進が課題であることを示唆した。
- 2012-03-31
著者
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