日本人論のマクロ情報学
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概要
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日本人論というジャンルの書籍は過去に国内で数干点が出版されてきたと推測されるが,その背景にあるのは,日本人は特異であるとの国内外からの根強い指摘である。本論文では総合の学としてのマクロ情報学の手法を用いて,主に古代から現代までの日本語という情報を対象として,ミーム(文化遺伝子)という観点から進化的視点の日本人論を試みる。トップダウン的に導入された思想よりも,ボトムアップ的に自律形成された日本人像を重視する立場をとる。言語の面で日本人に最も顕著であるのは,「変化」のミームではないかと推測される。他言語に比して言語の自律的変化が著しい。しかも文字言語の変化とともに日本社会が大きく発展を遂げている特徴が注目される。また,「生」のミームも大きな特徴であると推測されるため,わが国の文化を新たに「生の文化」と呼び,生態学的文明を検討した。日本語にはきわめて長い期間の日本文化が反映されているはずであるが,敬語に女性差別の痕跡がないなど,従来の見方とは異なる日本人像を提示するとともにメディア論における顕著な知見も得た。
- 2011-12-13
著者
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