状況的関心で参加するエコツアーの環境教育効果 : エコスタイルネットの意味と意義に関する考察を踏まえて
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概要
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エコツアーはグローバルに展開され、参加者は日常生活とは異なるローカルな環境に身を置く。そして、参加者は何かを学びに行き、何かを学んだとして再び日常生活に戻ってくる。環境教育の見地からも、こうした学び方は「環境を通しての教育」として位置づけられている。しかし、(地球)環境問題が深刻化し「環境のための教育」の必要性が謡われる。本稿は、エコツアーの実施の過程を主催者であるNGOと参加者と現地の人々との協働的実践であると捉えて一連のプログラムを組み立てるならば、参加者が状況的関心で参加した際にも環境(問題解決)のための教育の具体的な方法論としてエコツアーは展開できることを示した。さらに、参加者の学びについて、アイデンティティ形成の問題として解釈すると、参加者の状況的な関心に対して主催者が構造的な関心を持たなければならない二重性が指摘できる。これらの考察に基づき、エコツアーの主催者、参加者の関心についてグループ・ダイナミックスの立場から検討し、エコツアーがインターローカルな問題解決の方法論へと展開できる可能性があることを確認した。
- 国際ボランティア学会の論文
- 2003-11-01
著者
-
山口 洋典
浄土宗應典院:同志社大学大学院
-
渥美 公秀
大阪大学大学院人間科学研究科
-
関 嘉寛
大阪大学大学院人間科学研究科
-
関 嘉寛
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター
-
山口 洋典
同志社大学
-
渥美 公秀
大阪大学大学院人間科学研究所
-
山口 洋典
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程
-
増田 達志
エコスタイルネット事務局
-
渥美 公秀
神戸大学
-
渥美 公秀
ミシガン大学
-
増田 達志
エコスタイルネット
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