子宮頸がん予防行動に関する研究 : 保育所の乳幼児の母親および保育所職員対象

概要

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本研究は,子宮頸がん予防に関する認知および予防行動の実態を把握することを目的とし,保育所の母親および職員800人を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施し,母親410人および職員96人の計506人(63.3%)から回答を得,以下の結果を得た。1.子宮頸がんおよびHPVに関する認知状況は,米国や豪州の女性より低率であった。2.子宮頸がん検診受診率は,一般の日本人女性の受診率よりはるかに高率であったが,諸外国と比較すると低率であった。3.子宮頸がん検診受診率は,子宮頸がんおよびHPV関連の認知状況に大きな影響を受けていた。4.HPVワクチン接種経験者は3人と極めて少数であった。以上より,日本人女性の子宮頸がん予防行動を推進するためには,まず,子宮頸がんおよびHPV関連の効果的な教育が必要であると考える。そして,「優先接種対象」に関しては,早期に予防接種法に組み込み,定期接種化されること,および「キャッチアップ接種対象」に関しても現在の高額な接種費用を見直すなど,なんらかの公的支援が望まれる。また,現行のHPVワクチン接種を行っても,子宮頸がんの発生をすべて予防できるわけではない。したがって,子宮頸がん検診は今後も極めて重要であり,検診受診率の向上をめざした啓発が必要であると考える。

子宮頸がん予防行動に関する研究 : 保育所の乳幼児の母親および保育所職員対象

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