秤量法による妊娠中期妊婦の栄養摂取量の実態
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概要
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妊娠中期妊婦65名(初産婦42名,経産婦23名)の3日間の食物摂取状況を正確に把握するため秤量法で測定し,出産回数,年齢別,肥満度に分けて調査し,日本人の食事摂取基準2005年版に従って評価した。出産回数で栄養素等摂取量に有意差はなかったが,年齢別でパントテン酸・カルシウム・銅に有意差(p<0.05)があり,30〜39歳のほうが多かった。推定エネルギー必要量以上摂取できている者は初産婦59.5%,経産婦69.6%であった。推定平均必要量以下の割合の高い栄養素は,鉄,ビタミンB_6であった。推奨量以上の摂取割合が高い栄養素は銅,たんぱく質,ビタミンB_<12>であり,目安量未満の割合が高い栄養素は食物繊維,ビタミンDであった。食塩と脂質エネルギー比率は目標量以上摂取している割合が高く,推奨量と上限量との間の割合が高い栄養素は,銅,ビタミンA,ナイアシンであった。肥満度ではやせ群と肥満群で13栄養素,やせ群と普通群で3栄養素,普通群と肥満群で6栄養素に有意差があった。肥満群は摂取量が抑えられていたため,ビタミンB_6,鉄,ビタミンB_1,ビタミンCの8割以上が推定平均必要量以下であったが,Hb11.0g/dl未満者はだれもいなかった。
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