デジタルペンを用いた論理的思考を展開できる教育法の開発 : 現場教諭および児童・生徒からみた有効性の評価(学習のユビキタス化とシステム構成技法/一般)

概要

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我々は,初等・中等教育における論理的思考力の育成を目的に,デジタルペンを用いた視覚情報共有型の授業支援システムを開発し,学校現場での実践授業を通じてシステムの評価を行ってきた.本報告では,実践授業にご協力いただいた教諭や児童・生徒に対し,本システムの有効性について評価いただいた結果について述べる.教諭に対するアンケートの結果,生徒が多様な考え方の存在に気づきやすいといった,従来の黒板型の授業では実現が難しい課題に対する本システムのメリットを,約9割の教諭が当てはまると回答した.また,生徒がお互いの意見を比較検討しやすい,児童・生徒が集中して授業に取り組む,児童・生徒の学習意欲につながると回答した教諭は約7割となり,授業に対する意欲や集中度が向上していることがわかった.また,児童・生徒に対するアンケートの結果,約7割の児童・生徒が授業に対する意欲や理解度が向上したと回答した.デジタルペンの筆記しやすさについては,約半数の児童・生徒が鉛筆よりも書きやすいとの回答をいただいた.これらの結果から,本システムは,授業に対する意欲や理解度,集中度の向上に有効であることがわかった.
2011-01-21