フィードバックを用いたハイブリッド・プリフェッチ方式
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概要
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近年,メモリアクセス性能がプロセッサ性能の大きなオーバーヘッドとなっており,これを解決するためのデータ・プリフェッチが注目されている.データ・プリフェッチとは,ロードされるであろうアドレスを予測し,あらかじめメモリからデータをフェッチしておく手法である.ハイブリッド・プリフェッチは複数のプリフェッチ手法を同時に使う手法で,組み合わせた手法それぞれが持つ特徴を活かすことができる.しかし,メモリからあまりに多くのデータをフェッチしようとすると,資源の枯渇によって性能を低下させてしまう.本論文では,フィードバック機構付きハイブリッド・プリフェッチ (SHPF) を提案する.SHPF は飽和カウンタと予測されたアドレスを記録しておくテーブルから構成されるフィードバック機構によって,メモリアクセスに使われるアドレスの個数をコントロールすることで資源枯渇の問題を解決する手法である.単純なハイブリッド・プリフェッチと SHPF とを評価した結果,SHPF は IPC の調和平均で約 11.8% 改善し,キャッシュミスの平均回数で約 3.86% 改善した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2009-07-28
著者
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入江 英嗣
東京大学大学院情報理工学系研究科
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平木 敬
東京大学大学院情報理工学系研究科
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稲葉 真理
東京大学大学院情報理工学系研究科
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平木 敬
東京大学情報理工学系研究科
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平木 敬
東京大学理学部情報科学科
-
今井 浩
東京大学
-
今井 浩
九州大学
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石井 康雄
日本電気株式会社
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今井 浩
Erato今井量子計算機構プロジェクト Jst:東京大学情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻
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稲葉 真理
東大
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平木 敬
東大
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稲葉 真理
東京大学情報理工学系研究科
-
稲葉 真理
東京大学理学系研究科
-
稲葉 真理
東京大学
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入江 英嗣
電気通信大学大学院情報システム学研究科
-
本城 剛毅
東京大学大学院情報理工学系研究科
-
平木 敬
東京大学
-
稲葉真理
東京大学
-
今井 浩
Jst‐erato
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平木 敬
東京大学情報科学科平木研究室
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平木 敬
電子技術総合研究所電子計算機部計算機方式研究室
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入江 英嗣
東京大学 大学院工学系研究科
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今井 浩
東京大学理学系研究科情報科学専攻 Erato今井量子計算機構プロジェクト 科学技術振興事業団
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