都市や観光地における混雑状況を考慮した多数ユーザ同時巡回スケジューリング手法

概要

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都市部や観光地における移動経路,訪問施設の混雑状況を緩和するため,これまで,ユーザ間の情報共有による重複しない移動経路の選択法や,直近の混雑情報から混雑していない施設を訪問するための手法が提案されている.本論文では,各移動経路,各目的地における混雑を同時に考慮した,複数ユーザ同時巡回スケジューリング手法を提案する.提案手法では,各ユーザの希望巡回目的地リストを入力とし,(i) すべてのユーザが希望した目的地を同時に巡回したと仮定したシミュレーションを行うことで,時刻ごとの各道路,各施設の混雑状況を予測したうえで,(ii) 予測混雑下においてユーザの要望をできるだけ満足するよう,ユーザが巡回する目的地の調整を繰り返すことでスケジュールを算出する.提案手法を計算機上に実装し,都市部道路網を模した地図を用いて評価実験を行った結果,20,000のユーザについて,8分程度と実用化可能な時間でスケジューリングでき,ユーザが直近の混雑情報を用いて行動した場合と比べて,提案方式ではより高い満足度(ユーザが希望どおりに巡回できたかを示す指標)を達成できることを確認した.また,提示されたスケジュールを無視して独自の判断で行動するユーザが出現する場合を想定した条件設定の下においても実験を行い,提案手法が有効に機能することを確認した.
2010-03-15

都市や観光地における混雑状況を考慮した多数ユーザ同時巡回スケジューリング手法

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