大学生における外傷体験の筆記による開示効果 : 心理的・身体的指標による分析
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概要
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本研究の目的は,大学生が外傷体験を筆記により開示することが,心身の健康に及ぼす影響を検討することであった.実験参加者は,A大学の学生で研究の同意が得られた対象に外傷体験の重症度を測定する出来事インパクト尺度 (Impact of Event Scale Revised:IES-R) の調査を行い得点の高かった12名である.実験は,外傷体験を事実と感情に分けて15分間筆記した後に読み返しをするトラウマ筆記群と,1週間の日常を筆記する統制群とに無作為で分け,3日間行った.開示の影響を評価するため,IES-R調査の他に精神的健康度(General Health Questionnair:GHQ60)調査,唾液アミラーゼ活性によるストレス度調査,近赤外光トポグラフを用いた前頭部の血流測定,継続的な脈拍測定を行った.その結果,IES-R得点,GHQ60の得点がトラウマ筆記群で有意に低減した.身体的な評価指標には個人差があり,明らかな効果は認められなかったが,筆記による開示のストレス軽減効果の可能性は示唆された.
著者
-
太田 茂
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
-
矢野 香代
川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科
-
塚原 貴子
川崎医療福祉大学
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太田 茂
福祉システム研究会
-
塚原 貴子
川崎医療福祉大学保健看護学科
-
塚原 貴子
川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科
-
新山 悦子
四国大学看護学部看護学科
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