知的障害児の投動作の発達過程とその援助に関する実践的研究

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
特別支援学校、特別支援学級に在籍する児童生徒(生活年齢4:01〜17:11、N=63)を対象とし、知的障害児の投動作の特徴および投動作発達の順序性を検討した。そして、投動作が未熟であった対象児者(N=32)に対し成熟した投動作を擬似体験させ、短時間での投動作の様子の変化を観察し効果を検討した。その結果、知的障害児者の投動作は、(1)加齢にともなって発達し、15〜16歳以後では成熟した投動作を身につけるものの成長過程での個人差が大きい、(2)健常児と比較し投動作の獲得スパンは長く幼児期学齢期の投動作は未熟、(3)「ひじを斜め後ろに引く」「投げる手と反対のほうの足を前に出す」といった動作のつまずきが多い、ということが推測された。また、成熟した投動作の擬似体験により、約7割の被験児の投動作に改善がみられた。短時間の援助で効果がみられたことから、遊びの場面などを含め正しい投動作の経験を増やしていく重要性を指摘した。
2009-05-30

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク