シナカルセトの二次性副甲状腺機能亢進症改善が腎性貧血に及ぼす効果

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〔目的〕エリスロポエチン抵抗性貧血の原因の一つとして、二次性副甲状腺機能亢進症が知られている。シナカルセトは2008年に日本で使用可能となった二次性副甲状腺機能亢進症に対する新しい薬剤である。今回、シナカルセトの貧血に対する効果を検討した。〔方法〕シナカルセトを使用した18名を対象とし、開始4ヵ月後の血清i-PTH 300 pg/ml以下をeffective群、それ以上をnon-effective 群と分け、ヘモグロビン、鉄飽和率、フェリチン、CRPを使用前と4ヵ月後で比較した。赤血球生成刺激剤はダルベポエチン (DPO)を使用し、その投与量も比較した。〔結果〕12名 (66.7 %) がeffective 群で、シナカルセト開始4ヵ月後に血清i-PTH値は777 ± 292 pg/dlから200 ± 68 pg/dl (p=0.002)に、DPOの使用量は28.3 ± 15.9 μg/weekから16.9 ± 15.8 μg/week (p=0.027)に低下したが、ヘモグロビン値は10.2 ± 1.2 g/dlから10.6 ± 0.9 g/dlと変化なかった。non-effective群ではヘモグロビン値10.1 ± 1.4 g/dlから10.1 ± 1.4 g/dlと変化なく、DPOの使用量は26.7 ± 20.7 μg/weekから28.3 ± 22.3 μg/weekと低下を認めなかった。両群とも鉄飽和率、フェリチン、CRPに変化を認めなかった。〔結論〕シナカルセトは二次性副甲状腺機能亢進症を改善することにより貧血を改善する可能性がある。
2009-08-25

シナカルセトの二次性副甲状腺機能亢進症改善が腎性貧血に及ぼす効果

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