調理肉の物性における官能検査値と機器測定値の関係
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概要
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肉調理品のやわらかさを解明するために、水とデンプンの添加量を変えたミートボールをつくり、それぞれのミートボールについて官能検査値と機器による測定値との関係を重回帰分析により検討した。官能検査には、やわらかさの要因として5項目をとり出し、機器分析には針入度試験器とレオメーターを用いた。その結果、以下のことが明らかとなった。1)水とデンプンを添加して調理したミートボールの物理的性質は官能的にも、また機器による物性測定でも変化が認められ、添加による影響が示唆された。特に両者併用による効果の強いことが示された。2)針入度測定値は、水っぽさの特性が抑制変数として対応することが判明した。またこの針入度測定値は、なめらかさの特性として64.9%を説明するものであり、水っぽさの特性を含むと82.7%、やわらかさの特性をも含むと93.4%の感覚的な物性要因を説明することが明らかとなった。3)肉調理品のやわらかさの特性は、機器測定値として強靱性が全変動の97.1%を説明し、極めて高い寄与率であり、しかも両者間の相関は正であることが示された。
- 活水女子大学の論文
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