油脂添加によるビーフパティとソーセージの物性に関する研究
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概要
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本研究は牛脂、パーム油、パームミッドフラクション、パームスーパーオレイン、大豆油、豚脂などを10〜40%添加したビーフパティとエマルジョンタイプソーセージをつくり、官能特性値と機器物性値を測定して油脂の種類と含量との関係などを調べ、機器物性値から官能特性値を推定した。1)官能評価が高かった20%含有区のパーム油と牛脂パティは、他の油脂のパティとを比較して、硬さ、凝集性、そしゃく性、脆さ、弾力性、ガム性などが低い値を示し、また、10%含有区のパーム油と牛脂ソーセージは、他の油脂のものと比較して、硬さ、そしゃく性、付着性、脆さ、粘着力、ガム性などの機器物性値が低い値を示した。2)添加油脂による官能評価への影響はビーフパティでは0%試料に対して10〜20%で味覚に有意差がみられたが、ソーセージでは10%添加でも顕著に味覚に有意差がみられた。3)パームスーパーオレインや大豆油などの油状の油脂添加のパティにおいて、官能評価と付着性や粘着力との間に有意な(P<0.01〜0.05)負の相関と、硬さや脆さとの間に有意な(P<0.01〜0.05)正の相関関係が認められた。4)牛脂、パーム油、パームミッドフラクション、大豆油などの添加ソーセージでは官能評価と硬さ、粘着力、脆さ、ガム性、そしゃく性など多くの物性値との間に有意な(P<0.01〜0.05)正の相関が認められた。また、総合評価は機器物性値を1つ独立変数として選択することにより、34〜13%の寄与率を持つ重回帰式で求めることが可能であった。5)脂肪含量はビーフパティとソーセージともに各官能特性値に負の相関がみられ、機器物性値にも負の相関がみられた。
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