看護のアイデンティティー、その8 : 新人看護師の看護資質の価値観は学生に比して年長の看護師の価値観に類似する(保健福祉学部看護学科)

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この研究は、看護職のアイデンティティーを明確にして看護学生を教育する目的で行った。我々はこれまでに看護職のアイデンティティーについて学生と看護師のアンケート結果を7報にわたって分析してきた。今回は、看護師の資質の8キーワードについて、本学卒業後2ヶ月の新人看護師から得たアンケート結果を学生と看護師のそれと比較検討した。アンケートは本学の卒後2ヶ月の新人看護師59名、2年目の看護師58名、卒後3年目の看護師63名に送られ、本学入学後4ヶ月目の看護学科1年生99名にも依頼した。新人看護師による回答は30通、2-3年目の看護師による回答は36通であり、看護学科1年生からの回答は22通であった。彼女らの回答に基づき、最も大事と考える概念に10点を与え、2番目に大事と考える概念に9点を与え、順次点数を下げていくとういう操作を行い、1番から22番の各キーワードの得点を新人看護師、看護師と学生の3種類にデータベース化した。第二報の結果にもとづき、まず、年長の看護師になることにより平均点が高まる、自己省察、着実、自信、自らの役割を理解する、の4つを新人看護師による平均点と比較し、平均値の検定である分散分析を行った。次いで、逆に学生で平均点が高く年長の看護師で低い、清潔、変化の豊かさをもつ、慎重、仕事の総体を理解する、の4つを同様に検討した。平均値の相違が大きい"自己省察"と"清潔"は統計的に有意な相違と計算された。これらについて新人看護師の価値観は年長看護師の価値観と同様で学生の価値観とは異なっていた。自己省察に関する学生教育の可能性について考察した。
西南女学院大学の論文

看護のアイデンティティー、その8 : 新人看護師の看護資質の価値観は学生に比して年長の看護師の価値観に類似する(保健福祉学部看護学科)

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