各種処理条件下におかれた海水活性汚泥の処理能と微生物相について
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概要
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海水活性汚泥で焼酎蒸溜廃液を非常に苛酷な処理条件, すなわち通性嫌気性下(25℃), 懸濁媒交換, 高温(40℃), 酸性(pH4.0)などの条件で半連続処理した.この際, 生物量ととしてのDNA量, 処理能, 呼吸能, SVIなどを測定しその変化を調べた.正常な活性汚泥のDNA量は海水活性汚泥で0.70〜0.87%, 水道水活性汚泥で1.45〜1.66%であった.DNA量は通常大きくは変動しなかったが, 嫌気下や酸性下におかれるとこの値の60%に減じ, 呼吸能, 処理能もそれにともなって減少した.一方, これらの微生物相を調べたところ, 各条件に対応した微生物相が形成されていたが, 酸性活性汚泥以外の場合ではそれぞれの条件に対応する決定的な指標微生物は見出せなかった.この中で注目してよいと思われるのは酸性活性汚泥で, これは菌類のみからなる汚泥であったが, 沈降性と処理能はそれぞれSVI=77.7,COD除去率(%/hr)=38.1(pH4.0)で, 少くとも活性汚泥のトラブルの範畴に入るデータではなかった.
- 鹿児島大学の論文
- 1983-03-15
著者
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