旧式焼酎(米麹米/生白糠仕込)蒸溜廃液の海水活性汚泥による連続処理
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概要
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海水活性汚泥による旧式焼酎蒸溜廃液の連続処理をアクリル製完全混合型曝気槽によって行った.廃液は海水で60倍に稀釈して処理したが, COD負荷量0.15〜1.08kg/m^3/dayの範囲でいずれも除去率90%が得られた.また廃液中のリン酸, およびクエン酸は70〜80%の除去率でかなり良好な処理状況であることが明らかになった.連続処理による汚泥の増殖量については有効容5.2lの曝気槽について汚泥増殖量ΔS(g/day)=0.76L_<COD>(g/day)-0.03S(g)の式が得られた.3週間飢餓培養を行い続く3過間負荷をかけながら海水活性汚泥の処理能, 沈降性および微生物相を調べ, 活性汚泥が正常化するのを観察した.海水活性汚泥が正常化するとともに, 20℃連続処理では通常の汚泥と変りなかった, 30℃連続処理ではフロックが大きく育ち, SVIも200をこえたが, 処理能, 処理水分離はいずれも良好であった.同時に連続処理中の海水活性汚泥からスポット寒天法で分離した細菌を同定した結果30℃連続処理の場合の主要なものはAeromonas punctata, Alcaligenes sp., Pseudomonas sp., Vibrio fischeri, Spirillum serpens, flavobacteriaであった.20℃で連続処理中の汚泥とは決定的な違いはとくにないがSpirillum serpensが30℃汚泥でだけ分離された.微生物相ではとくに安定化にともなって放線菌が分離されなくなった.
- 鹿児島大学の論文
- 1983-03-15
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