小児看護学初学者が子どもに抱くイメージの構造
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概要
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小児看護学初学者に対する教育内容の構築や教育方法を検討する目的で、長崎県内の4年制看護系大学、3年課程の看護学校の1年生(222名)を対象に子どもに対するイメージ調査を行った。その結果は、(1)対象者の平均年齢は19.01歳で、兄弟人数は2〜3人、長子・末子が多かった。(2)"子ども"といった場合どの時期の子どもをイメージするかを尋ねると「幼児期」が最も多く、次いで「小学生」であった。(3)子どもに対しては肯定的なイメージを持っている初学者が多かった。(4)対象者は乳児・幼児・小学生に対して、子どもの面倒を見る機会があり、面倒を見ることが好きとの解答が高かった。(5)子どもとの交流では、ほとんどの初学者が交流をもったことがあり、大いに遊んだ経験を持っていた。(6)遊びを通して接触体験を多くもち、その中で各発達段階に必要な世話を行っていた。以上のことから、子どもとの接触体験の多さが初学者の子どものイメージ形成につながり、子どもの理解に影響することがわかった。子どもとの接触体験が少ない初学者に対しては、子どもをありのままに理解できるように学習内容を工夫するなど、小児看護学初学者の実態をふまえた教育的配慮の示唆を得ることができた。
- 県立長崎シーボルト大学の論文
著者
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森藤 香奈子
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
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森藤 香奈子
長崎大学医学部・歯学部附属病院
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中嶋 一恵
長崎市医師会看護専門学校第1看護学科
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宮下 弘子
長崎大学医学部保健学科
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林田 りか
県立長崎シーボルト大学
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中 淑子
県立長崎シーボルト大学
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山下 智美
国立病院機構長崎医療センター附属看護学校
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本多 直子
長崎市医師会看護専門学校第1看護学科
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