トマト果実の呼吸および成熟に対する炭酸ガスの影響
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概要
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トマト果実の呼吸および成熟に対するCO_2の影響について調べた。CO_2のみによる影響を知るために,O_2濃度を20%に保ち,CO_2濃度を0,2.5,5,10,20および40%として果実の処理を行なった。CO_2濃度が2.5%以上の場合,緑熟期および過熟(canning ripe)期のトマト果実の呼吸量はともに抑制された。緑熟期の果実について:・CO_2濃度2.5%の場合,呼吸量は対照区に比して約10%抑えられ,成熟は約2日遅延した。・CO_2濃度5%の場合には,呼吸量は20〜30%抑えられ,成熟は約5日遅れた。・CO_2濃度が10%および20%の場合には,呼吸量は半減した。果実の成熟は,CO_2濃度が10%の場合にはゆっくりと進行したが,20%の場合には全く停止してしまった。・CO_2濃度が40%の場合には,果実は11日以内にCO_2障害によるネクロシスを起こした。・CO_2濃度が2.5%および5%の場合には呼吸のclimactericが見られたが,CO_2濃度10%および20%の場合には見られなかった。過熟(Canning ripe)の果実について:・CO_2濃度2.5%,5%および10%で処理した場合,そのいずれにおいても呼吸量は抑えられヘロたが,CO_2による抑制効果は緑熟期の果実の場合に比して劣るように思われた。また,全ての処理区において,果実内にエタノールの蓄積は認められなかった。
- 1976-12-20
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