頻回に自殺企図,自傷行為を繰り返す非定型精神病の同胞症例と母親への対応

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概要

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同胞2名ともに満田のいう非定型精神病(発作性うつ病・発作性不安)に罹患し,頻回に再発し,入・退院を繰り返していた。同胞2名とも何れも,コタール症候群,発作性うつ病,発作性不安のほか多彩な病的体験を有し,そのため衝動的に頻回の自殺企図,自傷行為を行っていた。この様な自殺企図,自傷行為は妹の方により頻回に認められた。その際患者の表情は急に険しくなり,頻回に詰所へ症状を繰り返し訴えに来るため,看護師は,平素よりこの患者の示す発作性の症状を熟知しておく必要がある。さらに医師の指示のもと抗精神病薬の注射を行うことにより,数分後には症状が軽減し,自殺企図,自傷行為を防ぐ事が出来た。なお,母親の性格は未熟で,自己中心的,執着性,演技性の人格障害で,子供との共依存が強いため,子供が入院すると可哀相といって直ぐに退院させてしまい治療を継続することが困難であった。そのため,母親に対し子供の疾病について十分理解させ,異常行動について説明するために多大の努力を要した。
2005-03-31

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