2校間の比較によるN式確信度反映型多肢選択試験の検討

概要

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我々は4肢択一式多肢選択試験において,解答に対する確信度を知るための新しい解答方式(N式)を考案した。すなわち,受験者が解答に自信があるときは1つ,自信がなくて迷うときは可能性の高い方から2つの答えを選択させた。その場合,正答に対する配点は自信があって正答するほど高くなることを明記しておいた。看護系の2短大(グループI,グループIIとする)において,同一教員が担当した専門基礎科目(医学関連科目)の試験でこの方法を実施した。対象者はグループIでは延べ924名,グループIIでは延べ1,192名であった。確信度に応じた解答の分布を両グループにおいて比較し,本方式の有用性を検討した。その結果は次の通りであった。1)両グループの地域および実施時期は異なっていたが,自信の有無に関しての解答傾向およびそれらの正答率は類似していた。このことから本方式が両グループにおいて同じように理解されており,様々なグループで実施,比較ができ,有用であることが示唆された。2)自信をもって解答した問題数とその正答率によって5群に分類すると,両グループの学生の解答傾向を知ることができた。
藍野大学の論文