マーカの軌跡を用いた非同期カメラの幾何学的・時間的キャリブレーション
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概要
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複数のカメラによって撮影された運動物体の3次元形状を復元するためには,カメラ間の位置・姿勢を推定する幾何学的キャリブレーションだけでなく,各カメラ間の撮影時刻のずれを推定する時間的キャリブレーションも重要となる.本論文では,撮影時刻が一致していない複数カメラに対する,幾何学的・時間的キャリブレーション手法について述べる.一般に,カメラ間の位置・姿勢を推定するには,各カメラで撮影した画像中の多数の特徴点を対応付ける必要があるが,この処理は非常に手間がかかる.そこで,本研究では多数の特徴点の代わりに,単一の移動マーカを複数カメラで観測し,マーカの軌跡を推定することで,幾何学的・時間的キャリブレーションを実現する.提案手法では,各カメラで観測したマーカの軌跡を対応付けることで,カメラ間の位置関係を推定し,またマーカの軌跡の時間的なずれから撮影時刻のずれを推定する.実験では,時刻ずれの誤差が1ミリ秒以下,画像上での幾何学的誤差が1pixel以下となり,本手法の有効性を確認した.また,ラジコンヘリコプタの軌跡を用いて,キャリブレーションパターンの設置が困難な上空でのキャリブレーションが可能であることを確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2006-03-15
著者
-
加藤 丈和
和歌山大学 システム工学部
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加藤 丈和
和歌山大学システム工学研究科
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加藤 丈和
産業技術総合研究所知能システム研究部門:和歌山大学システム工学部情報通信システム学科
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加藤 丈和
和歌山大学
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野口 真身
和歌山大学情報通信システム学科
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野口 真身
和歌山大学大学院システム工学研究科システム工学専攻
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