わが国における庭園学教育の発祥に関する研究
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概要
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本研究は,わが国における庭園学教育の発祥を,明治期に庭園学の内容を含む講座を担当した学識者の庭園観に求め,特徴を有しつつも従来ほとんど取り上げられなかった,鏡,林,古宇田,佐藤らの庭園観に重点をおいて研究を進めた.その結果,日本庭園の伝統を尊重しつつも,生活の近代化に対応した新しい庭園に対する要望が多くの学識者に見られた.しかし,この新しい庭園は都市公園の概念に似ていること,そして,この論拠の根底には日本庭園は欧米の庭園と対等であるという考えがあり,本格的な公園という,当時の日本にない概念が登場した時,明治期に庭園学を志向した学識者の庭園論は,近代造園学のきっかけをつくったという評価のみを残して消えてゆくのである.
- 1989-02-28
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