江戸期の庭園の復元に関する基礎的研究(第1報) : 幕末の大名屋敷の庭園について
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概要
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本論文は,江戸の失われた庭園を図上に復元するための基礎的研究である.江戸には江戸城を中心に約200ヵ所の大名屋敷があり,諸資料によれば庭園または緑苑の存在を推測できる.しかし多くの庭園は江戸の解体とその後の市街化により消滅した.庭園を復元する前提として大名屋敷の正確な位置を必要とするが,江戸には正確な地図が存在しなかった.そこで江戸の切絵図にしるされている大名屋敷を現代の正確な地図にプロットし,その大名屋敷に庭園が存在するかを文献により調査する.ケーススタディとして取り上げた麹町・永田町・外桜田地区には60区画以上の大名屋敷があった.現在の段階ではその大名屋敷にどれだけの庭園があったか判然としていないが,明治10年(1935)の段階で,三條邸,有栖川宮邸,ドイツ公使館,フランス公使館などに庭園の存在が確認された.
- 千葉大学の論文
- 1984-12-25
著者
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