3-Deoxy-glucosoneとアミノ酸の併用添加によるリノール酸ならびに油脂の抗酸化効果について
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概要
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かっ変反応の中間物質である3-deoxy-glucosone (3-DG)を調製し,これに種々のアミノ酸を組合わせて,リノール酸,大豆油およびラードに添加し,その抗酸化性を調べた.1.3-DGとアミノ酸の併用添加は,アミノ酸の単独添加よりも著しく抗酸化力が強まった.3-DGとの組合わせで,顕著な効果を示したアミノ酸は,リノール酸に対しては,メチオニン,システイン,バリン,フェニルアラニン,リジン,ヒドロキシプロリン,セリンおよびスレオニンなどで,大豆油に対しては,メチオニン,フェニルアラニン,トリプトファン,ロイシン,イソロイシンおよびバリンなどで,ラードに対しては,メチオニン,アラニン,バリン,ロイシン,イソロイシンおよびトリプトファンであった.しかし,その抗酸化力は含硫アミノ酸以外はどの基質に対しても,通常の抗酸化剤BHTには及ばなかった.2.リノール酸を基質にして,3-DGとアミノ酸のかっ変反応物を添加した場合,その抗酸化力は両者の併用添加にくらべて劣った.しかし酸性アミノ酸では増強された.3.3-DGには抗酸化能は認められず,かえって酸化を促進した.終りにのぞみ,貴重な試料ならびに御援助をいただきました日本化薬株式会社および旭電化株式会社に厚く御礼申し上げる.本報の要旨は,第19回日本食品工業学会(昭和47年4月21日,大阪)において発表した.
- 千葉大学の論文
- 1974-03-15
著者
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