ポリ燐酸塩によるビタミンCの安定性について
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概要
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ポリ燐酸塩の添加がL-アスコルビン酸の安定性に如何に影響するかについて実験した.(1)銅イオンを添加したL-アスコルビン酸溶液についての実験では,ポリ燐酸塩の添加はL-アスコルビン酸の安定性に有効であり,pH3.4以下で効果のあることが認められた.(2)ポリ燐酸塩を添加した缶詰トマト・ジュースを貯蔵し,L-アスコルビン酸の経時変化を測定した.天然ビタミンC区ではポリ燐酸塩添加の効果は認められなかった.ビタミンC強化区ではポリ燐酸塩はL-アスコルビン酸の安定性に著効のあることが認められた.6ケ月貯蔵した場合のL-アスコルビン酸の損失はポリ燐酸塩添加区は約14%であるに対し,対照区は約25%であった.終りにこの研究のために試料及御便宣を与え下さった田辺製薬株式会社に厚く謝意を表する.
- 1961-12-31
著者
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