米の化学処理が炊飯米の性状に及ぼす影響について
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概要
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精白米ならびにヒイロタケ酵素(Trametes sanguinea)で処理した酵素処理米に,デンプン架橋剤であるエピクロルヒドリン,オキシ塩化リンで架橋処理を行ない,これら処理米の諸性状および炊飯後のデンプンの老化過程を検討した.1.架橋処理は米の加熱吸水率を低下させ,米飯の膨潤を抑制し,炊飯液の溶出固形物量を減少させた.この現象はエピクロルヒドリン処理において顕著であった.またヒイロタケ酵素で前処理を行なったのち,架橋処理を行なうと,架橋を一層効果的にした.2.架橋処理は米飯の老化を抑制した.特にオキシ塩化リン処理において,その傾向は著しかった.ヒイロタケ酵素処理とオキシ塩化リン処理を併用すると,強い老化抑制効果があることを認めた.終りに,本実験を行なうに当り,ヒイロタケ酵素(A-12-C)を提供下さいました武田薬品工業株式会社に謝意を表します.
- 1975-11-25
著者
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