インターフェロン治療後のC型肝炎既往者の引受査定
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概要
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インターフェロン(以下IFNと略)治療後のC型肝炎既往者の保険加入の引受査定について,治療後,予想外に肝発癌が頻発し,HCVの駆除に成功した持続的ウイルス学的著効(SVR)群であっても,必ずしも生命予後を楽観できないことが問題となっている。この発癌による超過死亡指数を比較的大規模な研究論文二編をもとに簡単な試算を行なったところ,「SVR群については,被保険者が50代で10年間の定期保険を考えた場合,超過死亡指数+50を原則とする」という結論を得た。治療開始時の肝線維化進展度やHCV性肝細胞癌の発生機序等に関する文献的考察を行ない,治療終了後の肝癌死亡率を予測したところ,SVR群では,IFN治療後数年は,一般人口集団の肝発癌率よりも高い期間がしばらく持続し,その後は次第に進行する肝線維化改善作用が相対的優位となるため,一般人口集団の肝発癌率に次第に接近しながら推移していくものと推察された。
- 日本保険医学会の論文
- 2005-03-17
著者
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