糖尿病を合併したWerner症候群の1例

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概要

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糖尿病を合併したWerner症候群の1例を経験し,耐糖能低下の成因について検討した。症例は56歳,男性。33歳頃より糖尿病,白内障,脱毛,白髪,筋萎縮,筋力低下,皮膚潰瘍が出現した。42歳時に経口血糖降下薬の服用を開始した。52歳時に皮膚潰瘍で入院し,Werner症候群と診断された,その後,血糖コントロール不良となり当科に入院した。人工膵島によるeuglycemic glucose clamp studyの結果,インスリンに対する感受性低下が示された。75g OGTTでは糖尿病型を呈し,IRIは遅延・低反応で内因性インスリンの分泌能低下が認められた。一般にWerner症候群ではインスリン感受性の低下は認められるが,インスリン分泌能の低下を示すことはまれであるといわれている。本症例ではWerner症候群に基づくインスリン感受性低下に加え,インスリンの分泌能低下が耐糖能低下の成因に関与していることが示唆された。
北里大学の論文
1990-04-30

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