上部消化管出血の臨床的検討 : I.胃・十二指腸出血例の分析
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概要
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腫瘍性病変を除く,胃・十二指腸出血例281例について,出血源となった各種疾患の出血様式,臨床的特徴,予後等を比較検討し,その治療法の選択について考按した。(1)出血源としては胃潰瘍が最も多く,十二指腸潰瘍,胃びらん,吻合部潰瘍,マロリー・ワイス症候群の順であった。(2)止血困難例は胃潰瘍に最も多く,殊に高令者胃潰瘍が最も止血され難い。(3)他臓器悪性腫瘍など,重篤基礎疾患に伴う出血が最も予後が悪く,治療法の向上が望まれる。(4)消化管出血の短期予後(緊急手術)に影響を与える因子としては,出血源となった疾患,年令,入院時血算値(殊にHt.値),24時間以内の必要輸血量であった。(5)消化管出血の死亡例は21例(7.5%)であり,大部分は重篤基礎疾患群であった。
- 北里大学の論文
- 1981-04-30
著者
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