視野の動きを抽出する神経回路モデル(パターン認識)
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概要
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サルの脳のMST野には,オプティカルフローの回転,拡大・縮小などに選択的に応答する細胞がある.古くから,ベクトル場解析の演算がオプティカルフローの解析に有効であることが指摘されてきたが,このアイデアに基づいたMST野の細胞の神経回路モデルはなかった.本論文では,ベクトル場解析で用いられる演算rot (curl)とdivの算出する量を求め,視野全体のオプティカルフローの回転及び拡大・縮小を抽出する階層的な神経回路モデルを提案する.モデルは,生体の脳の生理学的知見を取り入れ,階層的に結合された5個の層からなる.すなわち,入力刺激を受けるretina,刺激の運動を抽出するV1,絶対運動を抽出するMT_<abs>,相対運動を抽出するMT_<rel>,視野全体の動きを抽出するMSTで構成される.モデルの回路は,まず視野の局所から絶対運動と相対運動を抽出する.相対運動は4種類のMT_<rel>の細胞によって区別して抽出されるが,この4種類のMT_<rel>細胞の違いは,興奮性受容野と抑制性受容野の空間的配置の違いだけである.MSTの細胞は,相対速度の種類別にMT_<rel>細胞の信号を広い範囲から集めて平均をとり,視野全体の回転,拡大・縮小を抽出する.
- 2006-02-01
著者
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福島 邦彦
大阪大学 大学院基礎工学研究科 システム人間系
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福島 邦彦
関西大学総合情報学部
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福島 邦彦
東京工科大学片柳研究所
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遠山 和也
東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科
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遠山 和也
東京工科大学メディア学部
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