オオメカメムシPiocoris varius (Heteroptera: Lygaeidae)の茨城県および千葉県における生活史
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概要
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広食性土着天敵オオメカメムシの野外生態を把握するために,茨城県および千葉県においてオオメカメムシの生息植物および各発育段階の発生時期を調査した.オオメカメムシの活動がみられた植物は12科19種にわたり,特定の植物種への依存性は低いと推察された.オオメカメムシ野外個体群の齢構成は,室内飼育した幼虫の頭幅測定値から推定することが可能であった.2004年の調査で明らかになったオオメカメムシの生活史は以下の通りである.越冬世代成虫は5月から植物上で活動を開始する.第1世代幼虫は5月下旬から7月にかけて出現し,これらが7月下旬から8月にかけて羽化する.この成虫は,一部が第2世代を産卵するが,多くは産卵しないまま成虫で越冬すると考えられる.すなわち,オオメカメムシは,関東では基本的に年1世代発生し,部分的に2化する.
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 2006-02-25
著者
-
小堀 陽一
国際農研
-
大井田 寛
千葉県農業総合研究センター
-
下田 武志
中央農業総合研究センター
-
矢野 栄二
近畿大・農
-
Kobori Youichi
Laboratory Of Applied Entomology And Zoology Faculty Of Horticulture Chiba University
-
務川 重之
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
後藤 千枝
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
下田 武志
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
小堀 陽一
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
村田 未果
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
鈴木 芳人
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
矢野 栄二
農業・生物系特定産業技術研究機構中央農業総合研究センター
-
上遠野 冨士夫
千葉県農業総合研究センター応用昆虫研究室
-
務川 重之
農工大・農
-
下田 武志
中央農研
-
鈴木 芳人
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
上遠野 冨士夫
千葉県農業大学校
-
村田 未果
甲南大・理工
-
村田 未果
(独)食品総合研究所
-
矢野 栄二
近畿大学農学部
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