めん類のだしの組成に関する研究 : 第2報 そばつけ汁の組成について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
昭和38年6月下旬に作られた大阪市内有名うどん・そば店のつけ汁9種の一般組成について分析を行った結果は次の通りである。そばつけ汁の色調を見る一つの方法として,光電管比色計で,波長530mμに於ける水の透過率を100とした時の各試料の10倍稀釈液の透過率を求めた所,1試料を除いては62.5〜79.5%にあった。比重は1.047〜1.079であって各試料間に大差がなかった。食塩は2.88〜4.76g/100mlであって,最高は最低の1.6倍もあった。直糖は1.99〜3.03g/100ml,全糖は4.08〜5.99g/100mlであった。水分は86.10-91.22g/100mlで試料間に大差がなかった。エキスは5.02〜9.14g/100ml,灰分は3.28〜5.58g/100mlで,エキス灰分共に各試料定まった値を示さなかった。酸度は,試料5ccを中和するに要するN/20 NaOHのcc数で示した場合2.70〜5.75ccでかなり差があったがpHは4.81〜5.08であった。全窒素は最高636mg/100ml,最低303mg/100mlで含量差は大きかった。アミノ態窒素の含有量も全窒素同様試料により異り,最高129.0mg/100mlであり,最低260.4mg/100mlであった。グルタミン酸は,192.8〜461.3mg/100mlであり,試料間の差異が大きかった。試作品は,比重,食塩,水分,pH,全窒素そしてアミノ態窒素は試料の平均値と一致するが,色調,直糖及び全糖,エキス,酸度,そしてグルタミン酸は試料の平均値にくらべ高い値を示した。
- 大阪夕陽丘学園短期大学の論文
- 1965-07-01
著者
関連論文
- 醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第3報)加温速醸諸味における主要アミノ酸の消長
- 醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第3報)加温速醸諸味における主要アミノ酸の消長
- 23.醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第4報)加温速醸諸味に於ける各種アミノ酸の消長
- 漬物の有機酸に関する研究 : 第1報 : 各種漬物の有機酸組成について
- 電子レンジによる加熱の微生物に及ぼす影響について
- めん類のだしの組成に関する研究 : 第2報 そばつけ汁の組成について
- めん類のだしの組成に関する研究 : 第1報 うどんのかけ汁の組成について
- 醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第2報)天然醸造諸味における主要アミノ酸の消長
- 醤油中のアミノ酸に関する研究 : (第2報) 天然醸造諸味における主要アミノ酸の消長
- 市販調味液の化学組成について
- 二,三煮出し汁のアミノ酸組成に関する研究 : グリシン,メチオニン,フェニールアラニン,バリンについて
- 58. 醤油中のアミノ酸に関する研究(第3報) : 秋仕込諸味に於ける各種アミノ酸の消長(大阪醸造学会第12回講演会研究発表要旨)
- 二,三煮出し汁のアミノ酸組成に関する研究 : グルタミン酸,リジン,ロイシン,イソロイシンについて
- 煮干煮出し汁に関する研究 : 煮干煮出し汁に於けるグルタミン酸,リジンの浸出について
- 煮干に関する研究 : 第一報煮干の煮出し汁について
- エリスリトールの甘味質と調理への利用
- 調理科学について
- 有名店のめん類のだしの組成について
- Changes of Properties of Cooked Egg-white by Freezing