情報フィードバックの遅延効果(第2報)
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概要
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この研究は情報フィードバックの遅延と型との関係で,次の仮説を検証しようとしたものである。仮設1は,情報フィードバックは反応の直後よりも遅延した方が効果的である。仮設2は,情報フィードバックは情報ネットワークをつくるのに役立つと考えられるので,単一の情報よりも,複雑な情報の方が有効であるというものである。研究は2つの実験からなり,実験Iでは仮説1が証明されたが,仮説2は全く逆の結果が得られた。実験IIでは,仮説1は証明されたが,仮説2は,情報フィードバック型との交互作用がみられた。すなわち,直後フィードバックのときには,情報フィードバックの型に関係なく情報フィードバックの遅延よりも成績が悪いが,情報フィードバックの遅延のときは単一のフィードバックが有効であった。The purpose of this study was to reexamine the effects of informative feedback (IF). In Experiment I, six groups of 117 secondary school students were presented 25 multiple-choice verbal items in turn to which they were asked to match a Japanese word with one of four German words in each, and then they received IF immediately or 20 minutes or 24 hours later. The patterns of IF were to give only a correct answer or to give a correct answer and three wrong answer. The mastery degree was tested immediately after IF and, seven days later the retention was tested. In the result, it was found that the delay of IF was superior to immediate IF in correct responding and the efficiency of feedback. In Experiment II, carried out in the same way as Experiment I, the same findings were obtained, and further the interaction between the pattern of IF and the delay of IF was also found.
- 大阪教育大学の論文
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