若齢犬の片側精巣摘出による精巣の代償肥大(臨床繁殖学)

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概要

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犬では成熟後に片側精巣を摘出した場合,血漿testosterone(T)および精液量は代償するものの精子数は代償されないことが報告されている.しかしながら,若齢期に摘出した場合については明らかでない.そこで8頭の雄beagleを用いて,4頭の片側精巣を16週齢で摘出し,残存精巣の機能を48週齢まで,コントロール4頭と比較した.その結果,精巣容積は,摘出群がコントロール群に比べて,常に高値で推移し,40週齢以降では,平均125%の大きさで代償肥大が認められた(p<0.05).また,精液量,血漿T値についてもコントロール群と同量で,機能代償が認められた.しかしながら,精子数については代償は認められなかった.したがって,若齢犬で片側精巣を摘出すると,精巣容積,精液量および血漿T値には代償が認められるものの,造精機能は代償しないことが明らかとなった.
社団法人日本獣医学会の論文
2004-09-25

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