自然環境中に建てられた大規模近代建築へのウヅキイエバエモドキの大量飛来と越冬
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
A mass occurrence of a parasitic blow fly, Melinda pusilla (Villeneuve, 1927), was annually observed during winter (November to March) in a modern big building of Yokosuka Electrical Communication Laboratory, Nippon Telegraph and Telephone Public Corporation soon after the laboratory was built on a forested hill top located in the Miura Peninsular, Kanagawa Pref. The adult flies were mainly aggregated on the combined first and second floors (1+2F) of this tall building where they entered the laboratory rooms and were a considerable nuisance. Studies were made from November 1983 to March 1984 on the number of attracted flies, the route of migration and entrance into the building, and the behavior of hibernation. The flies were unmated and were found hibernating throughout the building. However, distinct daily patterns of aggregation and movement were observed. The number of individuals increased from 11 : 00 to 13 : 00 on the outside surface of glass windows and walls, especially on the south surface of floors 1+2. In late afternoon the flies seemed to enter the eaves and rooms on the north side of floors 1+2 via small openings. Groups of 10-60 individuals were then found hibernating on the ceiling. These hibernation locations showed relatively lower air temperatures (6.0-17.5℃) and higher relative humidity (RH 22.7-50.0%) than those (9.5-22.8℃, RH 11.5-40.2%) in on the south side of the building during 13-19 December 1983. Reoccurrence of this fly problem was prevented in 1984 by sealing small openings on the north surface of the building with heat insulation foam. The life history during spring and summer and host of M. pusilla remain unknown except for the fact that copulation occurs in April.
- 2002-07-15
著者
-
三原 實
日本環境衛生センター
-
三原 實
日本環境衛生センター環境生物部
-
三原 實
日本環境衛生センター・環境生物部
-
倉橋 弘
国立感染症研究所昆虫医科学部
-
倉橋 弘
Department Of Medical Entomology National Institute Of Infectious Diseases
関連論文
- 1 塹壕熱病原体Bartonella quintanaのコロモジラミ体内での増殖部位について(予報)(第59回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 東マレーシア,サラワクから新記録されたウイルヘルムクロバエ
- インドネシアのスラウェシおよびセラムにおける森林伐採と村落形成過程におけるイエバエ属(双翅目, イエバエ科)ハエ類の調査
- 核酸実験のためのコロモジラミ保存条件の検討
- コロモジラミの人工吸血法の研究(英文)
- EB32 コロモジラミ 3 令幼虫に対するピリプロキシフェン処理による効果
- B28 1999 年に東京都内で採取されたコロモジラミの殺虫剤感受性
- 7 コロモジラミ卵のピリプロキシフェン処理による殺卵効果
- 10 数種動物血液を用いた人工膜吸血によるコロモジラミの飼育の試み
- 10 ナミニクバエの休眠誘導日長と低温耐性からセンチニクバエとの分布域の比較(第59回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- B24 冬季に活動期を迎えるオオクロバエの脂質(第59回日本衛生動物学会大会特集)
- 3 異なる条件下で飼育されたオオクロバエの脂質および脂肪酸組成の変化(一般講演,第57回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- B06 異なる餌、温度下におけるオオクロバエの生育について(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- 14.タイ国チエンマイ産センチニクバエの非休眠コロニー(第55回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 22 クロバエ2種の脂質について
- A09 オオクロバエの脂質代謝
- ケブカクロバエAldrichina grahami (Aldrich)(Diptera: Calliphoridae)成虫の卵巣発育におけるエクジステロイドホルモン及び脂質の変動について
- アジア, オセアニア地域のセンチニクバエ蛹休眠率とその採集地の緯度との関係
- A22 ACE遺伝子をマーカーとした日本産Culex pipiens complexの簡易判別法
- EB29 DEET 製剤のアブ類およびブユ類に対する忌避効力
- 6 熱処理がコロモジラミの成虫及び卵の生存に与える影響 (2)
- A-24 コロモジラミの産卵行動と卵膠着物質について
- コロモジラミの熱耐性 : II. 成虫および卵の熱風による殺滅に関する予備的評価
- コロモジラミの熱耐性 : I. 成虫および卵の温水処理
- 27 熱処理がコロモジラミの成虫及び卵の生存に与える影響
- 成田国際空港近接地と周辺地域の媒介蚊調査(2003,2004年)
- H214 吸血性昆虫類の内部共生微生物 : その多様性と進化的起源
- 都市域における疾病媒介蚊の発生状況調査 : ドライアイストラップを用いた2年間の調査結果
- A18 オオクロバエ体内におけるH5N1インフルエンザウイルスの生存に関する研究(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- 1 法医解剖で検出された双翅目昆虫について(一般講演,第57回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- A43 成田空港の周辺3地域における疾病媒介蚊相に関する調査結果
- A21 関東地方におけるチカイエカとアカイエカの地上での発生状況(個眼数による判別の試み)
- A30 住宅地周辺のドライアイストラップ捕集蚊類等の発生状況と環境要因との関係
- B27 オオクロバエの生活史についての新知見(第59回日本衛生動物学会大会特集)
- 13 空中散布によるfenitrothionの蚊防除効果について(一般講演,第57回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 34 蚊成虫捕獲トラップのための二酸化炭素源 : 酵母による生物発酵法
- 島根県津和野市の総合病院で発生したクロセンチニクバエ幼虫によるハエ症
- 6.パキスタンにおける蚊類発生源の調査
- A14 アタマジラミのピレスロイド剤抵抗性に関連するナトリウムチャネル遺伝子の点突然変異
- A29 Vectobacl2AS のブユ幼虫に対する実地防除に関する検討
- 日本産有弁翅ハエ類の研究XIII.アサヒナニクバエの再記載(双翅目: ニクバ工科)
- B11 東マレーシア、サラワク産のクロバエとニクバエ(一般講演,演題要旨,第58回日本衛生動物学会大会)
- ヒトジラミのフェノトリン感受性の短時間評価法
- 16. ヒトジラミ人工吸血法の確立(1)(第53回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- B06 アタマジラミのピレスロイド剤抵抗性 (II) : 抵抗性コロニーにおけるナトリウムチャネルの構造変異
- B05 アタマジラミのピレスロイド剤抵抗性 (I) : 日本における抵抗性コロニーの出現
- 屋内害虫の同定法 : (4) 網翅(ゴキブリ)目
- 半島マレーシアのニクバエ(双翅目:ニクバエ科)
- 11 マレーシア,サラワク州産ニクバエの1新種(第59回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 東マレーシア,サラワクのハエ類(イエバエ科,クロバエ科,ニクバエ科,ヤドリバエ科)
- 3 医学・法医学上重要な日本産ニクバエの雌外部生殖器の比較形態学(一般講演,第58回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 2 東京湾内ごみ処分場におけるイエバエのピレスロイド剤抵抗性発達のリスクアセスメント
- 「殺虫剤、O-157、こばえ・厨房、ハエ類・畜舎」で考える害虫防除(Sat 1 殺虫剤研究班)
- 最終処分場におけるフォーム即日覆土材のイエバエ発生抑制に関する研究
- 26 国立科学博物館所蔵の蚊類タイプ標本
- 国立科学博物館に所蔵されるカ(ハエ目,カ科)のタイプ標本
- 山田信一郎氏によって記載されたカ(ハエ目, カ科)のタイブ標本(英文)
- 19 アサヒナニクバエの分類再検討(第56回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)
- 83 本邦野外捕集蚊からのアルボウイルスの分離
- いま知っておきたい環境問題(18)家屋内の病害虫・動物--その現状と健康影響(その2)再興してきたアタマジラミと駆除対策
- 18 モデルゴミ山法によるピリプロキシフェン 0.5% 水溶性剤のイエバエ羽化阻止効果
- セトウチハヤトビバエの分類と形態
- 不快害虫問題を起こしたセトウチハヤトビバエ : 大量発生・集中飛来・防除対策
- ケブカクロバエの光周期により誘導される卵巣発育遅延
- 3 インドネシアから採集されたセンチニクバエのコロニーの生理的特性
- 36 ドライアイストラップで捕集された都市域の昆虫類
- 35 都市域におけるドライアイストラップによる蚊類の発生状況調査
- 自然環境中に建てられた大規模近代建築へのウヅキイエバエモドキの大量飛来と越冬
- B29 冬季沖縄本島における法医昆虫学上重要なハエ
- 成虫生殖休眠中のウヅキイエバエモドキ, Melinda pusilla の卵発達に対する幼若ホルモン様物質の影響
- 27 東京湾内中央防波堤処分場でのニクバエの捕集調査
- ピレスロイド剤抵抗性コガタアカイエカ成虫に対する allethrin 蒸散剤の効果
- 10 幼若ホルモン活性物質によるウツ"キイエバエモドキ成虫休眠の覚醒
- 42 第 3 夢の島イエバエ集団の kdr 遺伝子頻度 (II)
- 41 東京湾内中央防波堤処分場のイエバエの消長と拡散
- 40 オビキンバエの殺虫剤感受性
- G49 東京都ごみ処分場、第3夢の島イエバエ集団におけるkdr遺伝子頻度の増加(毒物学・殺虫剤)
- 日本産ホソニクバエ属の2新種 : 双翅目 : ニクバエ科
- タイ国産ニクバエの1新種(双題目:ニクバエ科)
- 東京で採集したセンチニクバエの休眠蛹の生存率に及ぼす低温期間
- 日本産ホソイエバエ属の 2 新種 : 双翅目 : イエバエ科
- 1 高病原性トリインフルエンザ流行にクロバエ類がかかわっていた可能性はあるのか?(高病原性鳥インフルエンザとクロバエ類の関わり)
- 日本産有翅ハエ類の研究 XII. ニクバエの1新種2未記録種(双翅目:ニクバエ科)
- B01 旧世界のオビキンバエの属の再検討
- マレーシア産ニクバエの1新属新種(双翅目: ニクバエ科)
- 大都会に息づく照葉樹の森 自然教育園の生物多様性と環境, 国立科学博物館叢書(14), 濱尾章二・松浦啓一(編), 東海大学出版会, 2013年3月20日刊行, XXII+157pp., ISBN978-4-486-01974, 2800円+税