連想に基づく統制語への同定支援システム(2)

概要

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コンピュータ・ネットワークの普及に伴い、机上のパーソナル・コンピュータから多種多様な図書館のデータベースにアクセスをし、オンライン検索を行えるという時代になりつつある。だが、自らの情報要求を概念化できない、あるいは、概念化できたとしても適切な用語を用いて表現できないユーザは、検索に失敗することが多い。彼等は統制語(検索語)で情報要求の主題を表現できないところに問題がある。本稿では、この問題点を解決するためにユーザの情報要求に対する自由な表現を連想に基づき統制語に同定する支援システムを提案する。あいまいな情報要求をもつユーザが思いついた語を入力し、支援システムはそれから連想される概念をユーザに提示する。すなわち、ユーザは目前に提示されている複数の項目(発散的)から必要なものを見つけ出す(収束的)ことを繰り返すことで、自らの情報要求の主題を徐々に統制語で収束させていく支援を考える。その実現には、ある統制語に対して多数の人が連想する語の集合(連想リストと呼ぶ)、ユーザ固有の連想語の集合(ユーザモデルと呼ぶ)、そして統制語の集合であるシソーラスという3層の集合を与える。各層の要素は他の層の要素と多重にリンクしているものとする。各リンクには要素間の関係性が重み付けられる。さらに、実際の検索時におけるユーザの行動は有用なデータであるので、将来的な利用におけるユーザへの適切な情報源を与えるために蓄積すべきである。そこで、ユーザが入力した語と選択した語の頻度、および各語間の関連度を履歴として保存し、そのデータに基き支援システムをユーザに適応させることを考える。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-09-05

連想に基づく統制語への同定支援システム(2)

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