バックアップコピーをもつ2次記憶媒体のデータ保全性評価モデルとその応用
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概要
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2次記憶媒体の内容に丁するバックアップコピーの取得は,データの保全管理に不可欠な耐障害技法である.本論文では,最も基本的かつ実用的と思われる2種類のバックアップの構成形態に着目し,それらのデータ保全性に関する評価モデルを提案する.更に,その応用例としてフロッピーディスクについての具体的な評価モデルを考察する.バックアップの構成形態の一つは,オリジナル用媒体と単一のバックアップ用媒体とによる構成である.もう一つの構成形態は,オリジナル用媒体と2個のバックアップ用媒体とによる冗長構成である.ここでは,従来議論されていない構成媒体の状態推移や障害の発生頻度を考慮して,定量的なデータ保全性評価について取り扱う.最初に,基本モデルとして,2種類の構成それぞれの状態推移を離散時間マルコフ連鎖によって記述し,評価尺度として,構成媒体の世代更新の過程でデータが回復不可能となる確率を導出する.次に,このモデルをフロッピーディスクに関する具体的評価モデルに応用する.データの保全管理に関する小規模アンケート調査に基づいてモデルの障害発生確率を設定し,種々の数値例によって各構成の有効性を議論する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-04-25
著者
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