合成脂質膜の電気・光学的特性に基づく味センシングに関する基礎的検討

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概要

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本研究は、単一の合成脂質膜の味溶液や清涼飲料に対する電気・光学的特性を求め、その特性の違いを基にした味センシングの可能性を検討したものである。従来の研究では、5基本味各1種類の溶液を対象としていたが、より多くの味物質を含む飲食料品に適用するためには、さらなる検討が必要となっていた。そこで本報では、同一基本味でも複数の溶液を用い、さらに市販の紅茶飲料も対象として膜の特性を求めた。その結果、基本味溶液では濃度や種類の違いが明確に特性の差異として現れ、また紅茶飲料では甘味の強さは主に光学的特性に、酸味の強さは主に電気特性に反映することを見出した。さらに、これらの特性を基に作成した味応答パターンは種々の対象溶液で異なる形状となり、単一の膜から得られる電気・光学的特性を基にした味センシングの可能性が示唆された。
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-11-17

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