エッジ情報を利用した非造影3次元腹部X線CT像からの大動脈領域の自動抽出

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概要

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本稿では,エッジ情報を利用した非造影3次元腹部X線CT像からの大動脈領域の自動抽出手法について述べる.筆者らはこれまでに領域拡張法を用いた腹部大動脈領域抽出手法を提案した.しかし,大動脈と他臓器が広範囲にわたり接する場合に過抽出が見られた.そこで本稿では,エッジ情報を利用して大動脈芯線を抽出し,得られた芯線を利用して過抽出を抑制する大動脈領域抽出手法を提案する,具体的には,入力CT像からエッジ領域を抽出し,各画素のエッジまでの距離を計算した距離値画像を作成する.また,入力CT像から背骨領域を抽出し,その情報から大動脈存在位置を推定する.推定された位置から距離値の極大値を追跡することにより,大動脈芯線を抽出し,得られた芯線の各画素に対して逆距離変換を施して大動脈領域を抽出する.本手法を非造影3次元腹部X線CT像11例に適用したところ,概ね良好な大動脈抽出結果を得た.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-05-09

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