漢字二字熟語の視覚的認知における近傍語群活性化過程に関する検討

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概要

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語葉判断課題を用いた2つの実験において,近傍語数と近傍語頻度の効果が,語彙判断における,時間的に異なる2つの処理段階を反映するという仮説を検証するために,日本語の漢字二字熟語の近傍語数と近傍語頻度が操作された.2つの処理段階とは,処理の初期段階における心的辞書において活性化される全ての単語ユニットの総活性化過程と,後期段階における呈示語の決定過程である.結果は,呈示語がより多くの近傍語群を有する場合に,総活性化過程において,呈示語に対する反応が促進されることを示した.さらに,近傍語群の中に,呈示語よりも高頻度の熟語が存在する場合に,決定過程において,呈示語に対する反応が抑制されることも示した.これらの結果から,語の視覚的認知過程において,異なる2つの処理段階が含まれることが確認された.
2001-03-22

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