バーチャルスタジオにおける演者と仮想物体のインタラクションのための適応的レジストレーション(ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム)

概要

論文の詳細を見る
本研究では、バーチャルスタジオにおいて、演者が仮想物体を現実物体と同じように見たり操作ができるシステムの構築を目指す。バーチャルスタジオによる撮影では、演者が仮想物体を自分の視点から見ることや操作することが出来ない。この問題に対して、小型の単眼視による透過型ウェアラブルディスプレイを用いれば、仮想物体を演者に知覚させることができる。また、指示棒の先端位置を3次元位置センサなどで取得すれば、仮想物体を操作することができる。ただし、このような拡張現実感環境を実現するには、仮想物体の位置や形状に関するレジストレーションが必要になる。このとき演者が仮想物体を正しく操作するために必要な精度は操作する対象や操作内容によって異なる。よって、本研究では、演者が演技を行なう中で、適応的にその誤差を補正していく。バーチャルスタジオでは演者の動作内容が決まっていることを利用し、対象物体を正しく指示できるように誤差を対象物体の大きさに適応して修正することにより、これを実現する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-03-18