音メディアを用いた3次元空間インタフェースの提案

概要

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情報のインフラ整備と情報機器の利便さの相乗的な効果によって情報機器が広く普及してきている.一方で身体的障害等のためにそれらの恩恵を受けがたい人たちの増加という社会的問題が生じ始めている.本論文では, 特に視覚的な情報が利用しがたい人の補助, 若しくは視覚情報を利用しがたい状況の改善を目的として, 音響を用いた情報の入力と提示機能を持つシステムを提案する.筆者らが既に提案している5自由度の非言語音声を用いた入力インタフェースを入力部として, 3次元音響を情報提示部として用いるシステムを考案し試作した.情報機器の提示する情報のうち選択したい情報をどの程度の速さで選択できるかなどの実験により, 提案するシステムの評価を行った.多くの情報を一度に扱うことができる視覚に比べて, 聴覚が一度に扱うことができる情報量は少ない.本システムは, 評価の結果, そのような聴覚情報のみを情報提示部に用いて構成したユーザインタフェースとしては比較的良い性能をもつことがわかった.本システムは視覚的な障害者のためだけでなく近年盛んに研究されているVR, 特に3次元音響空間内におけるインタフェースとしても利用できるものと思われる.
社団法人電子情報通信学会の論文
1998-02-25

音メディアを用いた3次元空間インタフェースの提案

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