カラー文書画像中の文字領域抽出を目的とした色分割についての検討

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文書メディア理解の一つにグラビア, ポスターなどのカラー画像上の文字列を認識する問題がある.カラー画像上の文字を構成している領域は通常は単一色に見えるが, 色分布を測定するとある程度の広がりをもっていることがわかる.そこで, 一般に色空間でクラスタリングを行って色分割し, 得られた代表色を用いてカラー画像の領域分割を行うが, その際, クラスタリングの条件が問題となる.すなわち, クラスタ数が多すぎると, 一つの文字が同一の代表色にならない.またクラスタ数が少なすぎると背景と融合する現象が生じ, 文字領域が正しく抽出できなくなる.本論文では, カラー画像上の文字領域を適切な単一色で分割抽出するための色空間分割について検討した.まず, カラー画像上の文字領域の色分布から分布の広がりの程度を調べた.次にある評価量を設定して, 文字領域が色空間のクラスタリングによりどの程度良好に抽出できるかをクラスタ数を変えて調べた.また, 同時に各クラスタ数における代表色間の最小色差も調べた.これらの知見より, ヒストグラムに基づく新たな代表色選択法を提案した.最後に, クラスタリングによる代表色選択法と本代表色選択法の比較検討を行った.
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-05-20

カラー文書画像中の文字領域抽出を目的とした色分割についての検討

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