固有値の偏り補正に基づく2次識別関数 (<小特集>パターン認識のための学習 : 基礎と応用)

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概要

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本論文では共分散行列の新しい推定量に基づく2次識別関数を提案する. 一般に, 2次識別関数を用いてパターン認識をする場合, 分布が未知であれば学習サンプルから得られる標本平均と標本共分散行列を用いることが多いが, 学習サンプルが少ない場合には認識性能は期待したほどは良くない. 筆者らは, この原因が標本共分散行列で推定される分布の形(固有値)の偏りにあると考え, この偏りを補正する方法を提案する. すなわち, まず標本共分散行列の固有値の期待値の偏りを摂動法を用いて求め, 次に正規分布の場合に偏りを補正するための近似式を導く. この方法で補正した固有値を用いた2次識別関数を8次元正規分布の認識問題に適用したところ, 良好な結果を得た. また, 本手法の近似式で得られる最小固有値は Steinが与えた固有値の中の最小固有値と等しいという興味深い結果が得られた.
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-04-25

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