原発性上皮小体機能亢進症 : 24例の経験

概要

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1974年1月より,1982年12月までの9年間に,徳島大学泌尿器科およびその関連病院において,24例の原発性上皮小体機能亢進症が手術的に確認された.22例は尿路結石患者のスクリーニングにて発見され,2例は他科より紹介された. 1.患者の年齢は16〜69歳で中年に多く,女子13例,男子11例とやや女子に多かった. 2.病型分類では,骨病変型2例,尿路結石型19例,混合型2例で,他の1例は家族性低 Ca尿症高 Ca血症であった.混合型とは, X線上骨病変が認められるが,尿路結石の臨床症状を主体とするもので,従来の骨病変型とは区別した. 3.合併疾患としては悪性腫瘍が2例に存在し,1例は甲状腺乳頭状癌で,1例は胆のう癌であった.その他結節性甲状腺腫が2例に認められた. 4.上皮小体の病変は単発性腺腫22例,過形成2例で,手術は腺腫例には成功したが,過形成例では不成功に終った.過形成例は多内分泌腺腫瘍第1型と家族性低 Ca尿性高 Ca血症の各1例であった.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1983-12-20