無線ネットワーク環境における帯域幅の予測とマルチメディア・コンテンツの送出量制御

概要

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無線ネットワーク環境でマルチメディア・コンテンツのストリーミングを行う場合、ネットワークの伝送帯域幅が安定していないため、利用可能なネットワークの帯域幅にあわせてコンテンツの伝送量を制御する必要がある。しかし、一般的な無線ネットワーク環境では帯域幅を直接得る方法は提供されていないため、送出量制御は、データの送出や受信の状況をモニタした結果から得られる間接的な情報を基に行わなくてはならない。本研究では、モニタの結果から得られる情報のうち、RTT(round trip time)とクライアントの受信データ量を基準として制御する方法に用いた場合に、これらの値の信頼性をプロトタイプ・システムと無線ネットワーク・シミュレータを用いて評価した。その結果、RTTによる方法では10サンプルの平均値を用いることによりネットワークの変動があっても信頼性のあるデータが得られることがわかった。一方、受信データ量による方法では10サンプルの平均値を用いても信頼性があまり改善しないことがわかった。
一般社団法人情報処理学会の論文
2001-11-15