吸着濃縮/単粒子光音響測定法によるカドミウムの定量(<特集>超微量分析のための前処理と予備濃縮)
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概要
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水溶液中の微量金属成分を定量する方法として,吸着濃縮法と光音響法を組み合わせた分析法について検討した.金属イオンとしてCd^<2+>を水に不溶な8-キノリノール錯体としてXAD樹脂に吸着させた粒状試料をレーザー励起光音響法により,粒子一粒を用いて定量分析を試みた.その結果Cd^<2+>吸着量と光音響信号の間に直線関係が見いだされ,粒子一粒当たり7〜190ngのCd^<2+>が定量できることが分かった.これは濃縮率2000倍の前処理を行う場合,元の試料溶液中のカドミウム濃度0.15〜4.15ppmに対応する.一般に,粉体の光音響信号の解析は複雑な取り扱いを必要とするので,粒子一粒で分析できる本結果は実用的にも有用であると判断された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1987-11-05
著者
-
宮村 一夫
東京大学工学部工業化学科
-
合志 陽一
東京大学工学部
-
合志 陽一
東大工
-
澤田 嗣郎
東京大学工学部
-
澤田 嗣郎
東京大学大学院工学研究科
-
合志 陽一
東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻
-
宮村 一夫
東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻
-
薛 育明
東京大学工学部工業化学科
-
宮村 一夫
東京大学工学部
-
沢田 嗣郎
東京大学工学部工業分析化学教室
-
合志 陽一
東大 大学院
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