アルカリ溶融/フレーム原子吸光法による植物試料中のマンガン,鉄,亜鉛及び銅の定量
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概要
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AASにより,植物試料中の鉄,亜鉛,マンガン,及び銅を分析するときの前処理として,試料を直接アルカリ溶融する方法を検討した.試料の溶融に四ホウ酸リチウムと炭酸ナトリウムの(2+1)の混合物を溶融剤として用いると,720℃,10分程度の操作で溶融が完了した.又溶融成分は4M塩酸に15分程度で溶出した.測定元素は,ピロリジン-N-ジチオカルバミン酸アンモニウムによりメチルイソブチルケトン中に抽出し,抽出溶液を直接フレーム法にて分析した.本法によるNBS-SRM 1571(Orchard Leaves)及び1573(Tomato Leaves)中の測定元素の定量結果は,すべての測定元素が保証値の範囲内にあり,測定元素の揮散などによる損失も認められなかった.植物試料を,本法に従い前処理した溶液の定量値の相対標準偏差は,すべての元素が2.3%以内に収まり,乾式及び湿式灰化法に比較し簡便かつ迅速に定量できた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1989-09-05
著者
-
澤田 嗣郎
東京大学工学部
-
寺前 紀夫
東京大学工学部工業化学科
-
澤田 嗣郎
東京大学大学院工学研究科
-
栄 慎也
東京大学工学部工業化学科
-
沢田 嗣郎
東京大学工学部工業分析化学教室
-
寺前 紀夫
東京大学工学部
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