拡張値グラフに基づくコード最適化 : 定数畳込みと強さの軽減
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概要
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コンパイラのコード最適化において, 近年コード移動による手法が多く研究されてきた. その多くは移動によって, 同じ字面の式を発見し, 冗長なものを取り除くという手法であり, 代表的なものに部分冗長除去がある. これに対し, 以前に提案を行った拡張値グラフは, 各計算点に式を移動した際の構造をグラフ表現を用いて保持することによって, 部分冗長を効率的かつ効果的に字面によらず, その依存構造から発見し, 取り除くことを可能にした. 本発表では, 拡張値グラフが移動先の式の構造を保持することを用いて, 従来の定数畳込みと強さの軽減を拡張する方法を提案する. この手法によって, 従来, 原始プログラムのままの式の依存構造に対して適用した定数畳込みや強さの軽減は, 新たな定数畳込みや強さ軽減の候補を生成しながら適用できるようになる. 以降で, 本研究の基礎となるデータ構造である拡張値グラフの概観を述べ, 拡張値グラフを使った部分冗長除去について説明する. その後, 応用として, 定数畳込みと強さの軽減の適用について述べる.
- 1997-03-12
著者
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